先日、ベンチャー投資の資金調達について以下のような案件がありました。
通常スタートアップ段階で資金調達する場合、予想される営業利益からDCF法等によって評価し様々な定性的な要因も含めて価格を決定します。
事業の種類によっても評価方法は違います。
そしてその決定した価格で投資をすることになった訳ですが、投資家の方がその後の株式の希薄化を認めないということを条件に投資をするということでした。私はその経営者(ファウンダー)側に対して厳しい条件と思いました。会社というのはしっかりとした計画を立ててスタートしても環境の変化、ビジネス戦略の変化、新しいビジネスチャンスの出現等で増資を行う必要性が出てくる場合が多々あります。それに合わせた資本政策が作られるので、これをスタートの段階から制限するというのは、経営者が一定のタガをはめられた状態で事業を進めていかなければならないということになります。スタートアップの最も未来が開けている段階でその未来を少しでも制限するのは、私個人としては認められるべき条件ではないと考えました。しかしながら実際にはその経営者(ファウンダー)側にその条件の可否を尋ねたところ、問題ないということで将来に渡って希薄化しないという形で進めることになり成立しました。
このケース、すでに事業がある程度進んでいて収益の予測が具体的に出来るようになってきたタイミングであったので、経営者(ファウンダー)の株式の売却による資金調達までで経営計画が立てられる状況であったということが理由としてあげられると考えます。さらには経営者(ファウンダー)が会社法、会計等のプロであったということが、足元の収益状況から資金計画についてかなり正確に予測でき、資金調達計画の判断を可能にしたということがポイントになったと考えます。
ベンチャー投資、スタートアップ投資というのは常に流動的でそしてその変化を捉えた会社が急成長すると考えています。
チャレンジする経営者(チーム)が持っている独特の能力を発揮してもらうためにその資金と環境さらには問題発生時の一定のサポートを常に意識して今後も考えていきたいと思います。
熊田昌彦/MAC
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