【知識ブログ】シンガポール法人設立 その2<税制>

その1でシンガポール法人設立のメリットとデメリットについて書きました。

シンガポール法人設立 その2

その2では、シンガポール法人設立の税制に関することを書きたいと思います。
世界のファイナンシャルセンターとして成長する金融システムを利用しながら、さらに税制のメリットを享受することができます。
将来の成長につながる企業立ち上げ時の税制メリットとそれをさらに推し進める前向きな投資に対する優遇税制があります。
(シンガポールの法人税率は 17% です。)

 

法人新設には、3年間の優遇税制があります

 

利益(※SGD) 税率
0 ~ SGD100,000 0 %
SGD100,001 ~ SGD300,000 8.5%
SGD300,001 ~ 17%

 

PIC:Productivity and Innovation Credit Scheme

社員教育とIT投資に使った金額の40%(2017年1月1日から)をキャッシュバックする制度があります。
これを適用するためには少なくとも3人のローカルスタッフを採用していることが必要となる点は、ご注意です。

or

上記に書いた優遇税制を受けたのちの利益から、その投資金額の400%を損金としてマイナスすることができます。
この適用にはローカルスタッフ採用人数の条件はございません。

例:
ある新しい会社がSGD500,000の利益を上げたとします。
この会社SGD25,000のIT設備を買ったとします。
SGD25,000 × 4人分 = SGD100,000
(詳細は、PIC:SGD75,000+資本金控除:SGD25,000)よって、課税対象金額:SGD400,000ここから控除額の計算をします。

最初の0 ~ SGD100,000 は、 税率 0 %ですので全額控除になります。
控除額:SGD100,000

次のSGD100,001 ~ SGD300,000 税率 8.5%ですので50%が控除されます。控除額 : SGD100,000
合計控除額 : SGD200,000
よって課税対象額は最終的に
SGD400,000 – SGD200,000 = SGD200,000 となります。
法人基本税率は17%ですので
SGD200,000 × 17% = SGD34,000となります。

さらにSGD20,000を最高限度として50%の還付があります。
SGD34,000 × 50% = SGD17,000
よって税額は、SGD34,000 – SGD17,000 = SGD17,000

SGD500,000(約4千万円)の利益に対して
SGD17,000(約136万円)の税金ということになります。

※ 毎年細かい変更がありますので最終的な計算は会計士に依頼することになります。
お問い合わせ下さい、最新情報をお届けします。

熊田昌彦/MAC


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