失われた20年と言われるが、日本の成長は二十年間ほぼ止まってしまい、その間他国はどんどんと成長している。学生の頃からバックパッカーで色々な国を見てきて、起業後も世界中のビジネスパートナーと仕事をしている自分としては、「日本よ、もっとしっかりしろ!」と思ってしまう。日本が再度成長するためには、もっとビジネス成長しやすい根本的な政策変更が必要だろう。グローバル経済の中、海外とビジネス環境を比較すると日本は圧倒的に弱い。まずは高い税金を競争可能なところまで下げる必要があると思う。その他優秀な外国人が日本でビジネスをするために労働ビザを取りやすくしたり、さらには英語でビジネスができる環境を整えたりという基礎的な環境が作られなければいけない。しかし、日銀が国債を買うことによってなんとか保っている日本の財政状況を見ると現実的に簡単にできるものではないだろう。国に環境を作ってもらうという考え方は捨てたほうがいい。となると個別企業ごと、もしくは個人個人が生産性を上げるしか方法は無いのではないか。そのためにどうするべきか?
まずは、個人個人が一企業の生産性を上げるパーツから抜け出して起業する。
そして、それまでにその企業の生産性に寄与していた何十倍、何百倍もの生産性のある会社にする。これが日本の再成長・適度なインフレに必要ではないかと思う。日本人の起業に対する積極性は他国に対してとても小さい。これは会社に所属することによってまだ生活が維持できる環境にあるからであろう。外国人と話をするとその人がどこかの会社に所属していても常に起業のアイディアについて話題が出る。起業して成功することがまず第一の目標のようである。
それと、生産性を考える場合、個人個人が金融リテラシーを持って、自分の資産にレバレッジをかけて資産運用を行い、生産性を上げるという考え方がある。これはお金を借りてレバレッジをかけるという意味ではない。自分自身はどこかの会社に所属しながら、一方で成長力のある企業に投資を行い、その企業の成長力を享受することによって、ひいてはその個人の生産性を上げるということである。もちろん投資を行うための研究にはある程度時間が取られてしまうとは思うが、それにしてもその研究やかかった時間から得られるリターンは相応に大きなものが予想される。投資やトレーディングによる収益は日本では不労所得と言われ、尊いものとしてみなされない風潮がある。しかし正しい金融リテラシーを持って資産を増やすことによって、個人個人の生活が豊かになり、問題視されている老後に対する不安も軽減する。結果的に経済におけるお金の回り(景気)も良くなり、日本国の生産性を上げることにつながるだろう。
経常収支を見ると、日本は世界最大の債権国で所得収支は大きいが債券投資の割合が大きすぎる。つまり、リスクを取ってない。米国の場合純債務国でありながら所得収支は黒字であり、これは米国からの海外投資がリ クを取った直接投資や株式投資が主であるため、そこから発生する配当は、債券からの利息よりも遥かに大きなものであるということである。
日本が再度成長するためには、日本国全体が金融リテラシーを上げて、資産運用(世界投資もしくはトレーディング)を行い、生産性の向上と個人個人の資産の増加を目指すべきではないかと思う。
そして、それが現実的な策であると考えている。
熊田 昌彦
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