昨日(9/26)の米株式市場が大幅に下落しました。その中でドイツ銀行株が約7%の下落を示しております。
理由としましては、米司法省から巨額の和解金を求められているドイツ銀行に対し、メルケル首相は公的に支援をするつもりはないとの観測記事があり経営不安が再燃し売りがかさんだということです。さらに資本計画の審査を厳しくするという方針も出ました。
ドイツ銀行というのはドイツの中央銀行(ブンデスバンク)ではありません。ドイツの民間銀行のNo.1といえば分かりやすいと思います。金融取引総額では67兆ユーロとドイツGDPの20倍の規模です。そもそもこれほどの銀行が経営不安というのはどういうことか?まさに上記に示した取引量の多さです。様々な金融商品にレバレッジをかけこのような金額になっており、総資産に対する自己資本比率が3.5%という状況です。(この自己資本比率はTier1と言われるバーゼルⅢ規制で導入された指標) つまりは、不良債権の増大のために資本不足に陥るのではないかということです。日本ではこの問題についてそれほど大きく報道されているように思えないのですが、現在欧米では最重要テーマとして見られているテーマであり、万が一という言葉を使いますが、ドイツ銀行が破綻するようなことがあれば、リーマンショックの比ではありません。
最近、マーケットの不安・不透明感を表すVIX指数が非常に低いところで横ばいとなっていました。タイミング的には大きな動きもあっておかしくないタイミングです。ドイツ銀行をテーマにマーケットの波乱も予想されます。
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