【ブログ】バブル検証

バブル相場の様相

世界の株式市場を見るとアメリカを中心に堅調であり、いくつかの分野、企業においては、すでにバブルの株価となっているのではないか?少なくとも従来の評価方法では高すぎると判断されるという状況です。各分野の革新は非常に速いスピードとなっており、株価の評価方法自体が遅れているという見方もあります。しかしながら、株式、石油、ビットコインといったものまで含めて想像しなかったような上昇を示しています。

これは、お金があるから買う。買うから上がる。上がるから買う。というまさにバブル相場の様相を呈しているのではないか?

 

株式市場の状況はバブルではないと判断する根拠

今回韓国出張の間、その訪問先の一つでMERITZ証券のアナリストのトップ、Mr. Leeと会うことができました。証券会社の規模としては中堅と言われるぐらいの会社ですが、Mr. Leeはマクロ経済部門では長年にわたって韓国トップの評価をされております。以下、そのポイントをまとめます。

まず、現在の株式市場の状況はバブルではないということです。そう判断する根拠としては、基本的に企業のバリュエーション(価値評価)を元に判断しているのですが、その中で分かりやすいものとして、PERをあげておりました。現在、アメリカ株式市場のおおよそのPERは15倍です。これが代表的なバブル相場と言われたドットコムバブル期では27倍であったということです。つまり、ドットコムバブルと言われた時は、同じ会社の利益で、現在と比較して約2倍の株価がついていたということになります。これは一つの指標ではありますが、様々なバリュエーションを踏まえて現在はバブルではないと判断しているということです。

そして、「もし!」バブルに入った場合どのようなことが起こると予想されるか?ということですが、過去のバブル相場(適切と考えられる評価基準を超えて上昇し始めて、バブルが終了し下落し、適正の価格まで戻った状態。)を検証するとバブルの発生からその収束までおおよそ約3年という期間となっているということです。そしてこの間にバブル発生時点と比較して58%~104%の上昇を示しているということです。つまりバブルが発生したと認識された時点で買ってもその後58%以上上昇しているということです。

 

バブルを示すシグナルは何か

言い換えれば、現在は継続的な経済成長の中でバブルも発生していない段階ですから、買いを勧めるということでした。さらには今後少なくとも58%以上の上昇が期待出来るのに買わない手はないということでした。

最後にバブルを示すシグナルは何かという話がありました。もちろん様々な指標をチェックしているようですが、長短金利の逆転が最も重要な指標であるということを言っていました。長期金利ー短期金利=マイナスという状況が発生した場合、マーケットはバブルであり、近い将来急激な下落に転じる可能性が高いということを言っていました。

 

熊田昌彦/MAC


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