【ブログ】政治リスクと株式市場のバランス(米国)

ラスベガスでのヘッジファンド関連の会議で前FRB議長バーナンキ氏が、「市場は最後の瞬間まで政治リスクに非常に無関心だ。いつもそのことに少し悩んできた。」と語ったそうです。

株価の変動幅を予想すると言われる指数 VIX指数(恐怖指数)はここ数年低水準が続いており、マーケットは安定していて大きな動きが現れないと予想されているということになります。マーケットの動きが少ないと、マーケットの変動の中でわずかのズレや行き過ぎをチャンスと捉えて運用するヘッジファンドにとっては運用のしづらい状況となっております。

しかしこの状況がいつまで続くのか、もしくはこの状況をいつまで保つことができるのか?株価は企業業績の好調を受け上昇を続けあたかも正当な株価であると評価されているようです。しかしながら、企業業績の好調は株価に織り込まれていることは間違いありません。また、一方で金利の上昇があるということですので相対的に株価にとってマイナスの材料となるはずです。株価は、業績プラス日柄が重要と言われますが、どんなに業績面から株価が上昇し過ぎても投資家のマインド / 気持ちは,、それをすぐに判断し売りに回るということはありません。ある一定の時間が必要なのです。リーマンショック(2008年9月)から約9年という月日が経っており、その時間という考え方からも注意すべきタイミングと考えます。

アメリカの大統領がトランプ氏になってから、様々な発言により政治のボラティリティ(変動幅)は大きくなっているように思います。ここにきて、ロシアゲートと言われる問題も表面化してきました。株式市場がこの政治のボラティリティを無視してどのぐらいまで安定したマーケットでいられるのか注目すべきタイミングと言えます