北朝鮮リスク【ブログ】

前回、韓国マクロ経済アナリスト No.1と言われるMERITZ証券 Mr. Leeとのインタビューからバブル検証をレポートさせていただきましたが、
今回は私自身非常に気になっている北朝鮮問題についてメールで質問をしました。
親切にも翌日にコメントをいただいたのでほぼ直訳になりますが、そのままレポートしたいと思います。

<韓国マクロ経済アナリスト No.1 MERITZ証券 Mr. Leeからの北朝鮮リスクに関する返答>

北朝鮮の地政学的リスク、昨年の17回(ミサイル発射と1度の核実験を含む)は韓国の金融マーケットにとってディスカウント要因となっていた。
特にFXマーケットはこの北朝鮮問題に対して敏感であった。
2017年Q1-3において、GDPの6%に近い預金金利にもかかわらず、韓国ウォンは他の新興国の通貨に対してアンダーパフォームとなっていた。
さらにこの間、韓国ウォンはJP Morgan のEMBI(Emerging Market Bond Index)が示す方向と違った動きをしていた。
しかし、2017年は最終的に国内経済要因が通貨のパフォーマンスに好影響を与え、韓国ウォンだけが2017 Q4に同等の他国を上回って上昇した。
結果的には2017年を通してUSDに対して12.8%の上昇となった。

<キム ジョンウンの年頭スピーチ>

しかしながら、今年は少々違っているように見える。私たちはキムジョンウンの年頭のスピーチに注目している。

このスピーチは北からのある意味融和的なスタンスを示していた。
これは、核兵器の状況を示す核技術に対する何かしらの自信のせいかもしれない。
一方では、世界の経済制裁の方向性が韓国の最終的な選択肢を制限していると言うこともできる。
同胞の国が制裁を止めるもしくは緩和するという方向性をほのめかしたことによって、北朝鮮の公の態度・表現が変化したのかもしれない。
さらにはキム ジョンウン自身が、11月29日のHwasong-15 ICBMの発射で核兵器は完了したと宣言している。
これによって、彼らの武器の技術改良をそれほど多く示す必要が北朝鮮になくなったとも言える。
次の段階としてより対話や交渉にフォーカスしてくるはずである。

<韓国の通貨ウォンの価値上昇の動向>

私たちは、グローバルな金融市場における投資家がリスクの小さくなった金融マーケットに参入し、再度価格をつけ始めていると見ている。
韓国のCDSプレミアム(5年 CDS : 2017年Q3 74bps→ 2018年1月時点で43bps にダウン)がその証明となるであろう。
そして、韓国の通貨価値も上昇方向となってきており、USD=1,070wonを下回るウオン高の動きとなっている。

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