コンテナ船運賃価格高騰【ブログ】

私自身コロナが発生後、アマゾン等からのネットによる買い物の比率が圧倒的に増えている。政府からの規制(依頼)もあり外出が制限されていることもあり、ほとんど何でもネットでオーダーして家に運んでもらうということが当たり前になってきています。

こういった現象を「巣ごもり」といった言葉で表しているが、こういった行動は長い間家に滞在するために必要なものを家にストックして置いておこうという行動になる。この巣ごもり需要に合わせて、販売側も巣ごもり商品と言われるものが売れるようになるので、それを在庫として持っておくという意思決定が働く。

貿易には輸出入ともある一定量が必要です。そして国ごとの輸出入のバランスも重要になってきます。このバランスが崩れてきているのです。

今まで空輸で運んでいたものがコロナの影響により減便になり、コンテナ船で運ぶようになりコンテナの需要が増えたということ、さらには巣ごもり商品をストックするための一方向の物流が大量に起こり、コンテナの需給バランスに変調をきたしているのです。

例えば中国から日本にコンテナ船で商品を送った場合、コンテナ会社は帰りにも日本から何か商品を積んで中国に帰りたいと考えるでしょう。これによって往復でコンテナ船は利益が出るということになるからです。しかし、行きは荷物を運べても帰りに荷物がないということになると帰りに売り上げ(利益)がでないのでコンテナは空で帰らなければいけなくなります。そうすると帰りのコンテナ船は費用だけがかかることになるので、その損失分を補填するために行きの運賃に転嫁しなければいけなくなります。さらにはコロナの影響でコンテナ船で働く人にも影響が出ており、今までと同じようにコンテナ船の量とタイミングに合わせた人材を調整できないという事態が起こっています。

こういったことからコンテナ船のバランスが崩れ、運賃が上昇しているのですが、これによって石油価格が上昇して物流コストが上がるのと同じことが予想されます。つまりはこのことが物価上昇・インフレ要因になるということです。

世界では景気下支えのために金融緩和を行いインフレが発生しやすい環境になっています。もちろん許容範囲のインフレは必要なものでもあると言えますが、こういったバランスが崩れた時、自然な形で修正できる経済の力があれば良いのですが、現在はコロナの影響で体力がない状態と言えます。

このバランスの崩れには要注意と思います。

熊田昌彦/MAC


Twitter始めました。
フォローをお待ちしております!

<twitter>
熊田 昌彦  海外投資・ファンドビジネス (@millionmile_co)

<ブログ>

一緒に投資を行う仲間たちへのレター (日本語)
Letters for Investing Mates (English)


✉お問い合わせ、お待ちしています。⤵

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です