【ブログ】ビットコインと世界経済

ビットコインの存在感

ビットコインが一時100万円を突破しました。1年1ヶ月振りの動きです。昨年末に35万円ぐらいの安値をつけてその後の上昇ですので3倍弱の値上がりとなったということです。通常、私たちは、BTC/USDで見ていますのでUSDではまだ1万ドルには届いていないのですが、いずれにしてもここのところの動きは大きな意味があると考えています。ビットコインの時価総額は日本円にして約15兆円、米ドルの通過供給量1563兆円(2017年12月)比べれば、100分の1ということになりますが、存在感からすると非常に大きくなってきたと考えています。

 

有事のドル買い、有事の暗号資産(仮想通貨)買い?

私が注目しているのは、最近のアメリカとイランの対立です。この対立の中、アメリカとイランの橋渡し役として日本の安倍総理が、13日にイラン最高指導者ハメネイ師と会談が行われました。その同日にホルムズ海峡にあった日本のタンカーを含む2隻が砲弾攻撃を受けました。これが偶然であるとはとても思えません。また会談内容も成功と言えるものではありませんでした。つまり、イランと米国との緊張が非常に高まっていることを意味します。

10年前ぐらいまでは有事のドル買いと言われていました。ところがここ数日、特に米ドルが買われるという動きがありません。その反面ビットコインが上昇しているのです。これには、さらに二つの面があると考えています。一つは上記で申し上げたイランと米国の対立。もう一つは香港のデモの動きです。香港の主権を守るという根本的な理由からデモが発生していると考えますが、暗号資産(仮想通貨)の取引量において中国・香港両国は主要な取引量を占める国です。この二つの国が資産保全を考えビットコインに向かっていると考えられます。

つまり、有事の資産保全として現在15兆円しかないビットコインに向かっているのです。完全な「有事の暗号資産(仮想通貨)買い」と方程式ができあがった訳ではありません。しかし、主要な資産として暗号資産(仮想通貨)が認識されるようになってきているのは間違いないと考えています。

熊田昌彦/MAC


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